●涙のチカラ。●



「記憶喪失……っ!!」
「………うむ」
いつもと変わらない昼下がり。
今日は私の誕生日だからと、夜は外食と話しをしながら歩いてたのに。
ご多分にもれず、こんな日までも街行く美女に目を奪われ、尻尾をフリフリ。
人の忠告も無視し、危うく後をつけて行きそうなトコロを小突いた拍子。
それをさらりとリョウがかわしたがために、私は危うく歩道橋の階段から落ちかけて。
「危ない……っ!!」
と、寸でのところで私をこちら側へと突き飛ばし、かばってくれたリョウが、階段下へと転がり落ちてしまった。
打ち所が悪かったのか、どこか朦朧とするリョウをミニに乗せ、急ぎ教授宅へ。
そして不安は見事に的中し……教授から先程の診断結果を得たのだった。



「頭を打った時に、瞬時、記憶が飛んだんじゃろう。
ココが新宿だというコトはわかっておるし、己がCHだというコトも、冴羽リョウという名前もちゃんとわかっておる。
まぁ、記憶喪失といっても、軽いもんじゃ」
そんなに軽い程度なら、いったい何の記憶が飛んでいるというのだろう。
どうしてそんなに複雑そうな表情(かお)をするのだろう。
思いは渦巻き、「じゃぁ……」と、問い掛けた私の視線に、教授はしばし、口ごもり。
そしてしっかと私の目を見据えて口を開いた。
「落ちついて聞くのじゃぞ、香くん。ヤツは……リョウはな、お前さんという人の記憶を、無くしておるんじゃ」
「…………?!」



今は目が覚め、病室でかずえさんと会話を交わす程に落ち着いたというリョウを、扉の隙間からこっそり覗き見る。
「いやぁ~かずえちゃんたら、相変わらずきれーなお手々。リョウちゃん、なめなめしたくなっちゃぅ~♪」
「ん、もう……冴羽さんたらっ!!階段から落ちたっていうケド、全然平気そうねっ!!」
うーん……見た限りじゃぁドコにも支障はなさそうだケド。
私、もしかして教授に担がれた……?
頭にクエスチョンマークをバラ巻きながらも、室内の様子をそっと盗み見てる、そんな私の視線に、リョウが気付いた。
でもその瞳の色は、まるで見知らぬ他人を見るように素っ気なくて。
「やぁ……ドコのもっこりちゃんかな?」
……という、余りなセリフを投げ掛けられてしまった。



普段女扱いされないだけに、もっこりの対象として見られたのはさすがにちょっと嬉しいケド……って、いやいや。
でも……でも、こんなのリョウじゃないもんっ。
黙り込んだままの私に不思議そうな視線をよこすリョウを振り切って、かずえさんの呼びかけをも振り切って。
心に渦巻く思いの整理がつけられなくて、その場から逃げるように走り出した。



どうしてこんなことになったの……?ううん、そんなコト、今更悔やんだってしょうがない。
命に別状がなかっただけ、たいしたケガがなかっただけ、よかったじゃない。
それより今は、記憶を失ったリョウをどうするか、が先。
もし今、リョウがこの現状のまま、仕事の依頼が来たらどうする?
自分が冴羽リョウだというコトも、CHだというコトも覚えてるらしいケド。
でも……私というパートナーの存在を忘れて、コンビが組める?
それとも私なんか邪魔者の足手まといで、一人で楽々片付けられる?
「私……私の記憶……」
現実に目を向けて、少しでも記憶喪失のコトから目をそらしたかったのに。
口にして、新たに焦燥感と喪失感が沸き起こる。



どうして他のコトは覚えてるの?
どうして私のコトだけ、忘れちゃったの?どうして?どうして……?
教授やかずえさんたちの手前、精一杯虚勢を張っていた心のタガが外れ、
視界が揺らいだと思った次の瞬間には、冷たい流れが頬を伝った。
「ど……して?どうして……リョウ……っ!!」
新宿から少し離れただけというのに、驚くほど広い教授宅。
リョウの休む病室からは遠く離れた日本庭園の片隅で、とうとう息ついて立ち止まり。
池に架けられた石橋の上に膝ついて、そのまま思いのままに泣きじゃくった。



「……香さん……」
激しい鳴咽の中、背中に感じるやわらかな気配に振り向けば、
そこには先程までリョウと談笑していたかずえさんが立っていた。
「……か……ずえさん……」
恥ずかしいところを見られてしまったと、慌てて涙を拭うケド、
それはあとからあとから流れ出て、どうにも留めるコトが出来ない。
そんな私に、かずえさんは"わかってる、何も言わなくていい"とばかりに、悲しそうな微笑みを浮かべて首を振った。
「……いいのよ、香さん。無理しないで。こんなコトになって、驚くなって方が無理よ。
誰だって悲しくなるわよ……泣きたくなるわよ。それがましてや、最愛の人だったら、尚更……でしょ……?」
「……かずえさん……っ」
泣きすぎて泣きすぎて、かすれがちな声。
そんな私の肩を、まるで幼子をあやす母親のように、かずえさんは優しく抱き寄せてくれた。



「ねぇ……香さん?今回のコトは、確かにひどく悲しいコトだけど。
でも……でも、ね?冴羽さんは香さんのコトが好きで好きで……あまりに大事過ぎたから。
それだけ冴羽さんの中で香さんという人の占める部分が大きかったから……。
だから香さんの記憶だけが抜け落ちちゃった……・そう思わない?」
まだ赤く泣き腫らした目できょとんとする私に、かずえさんは優しく微笑んで。
そのまま近くの東屋に導いて、そこに私を腰掛けさせると、慈愛に満ちたあたたかな瞳で私をじっと見つめた。



「大事に大事に思いすぎてたから……自分の身が危なくなったその瞬間、いの一番にあなたのコトが思い浮かんで。
そしてそのまま、打ち所が悪くって、ぽろっと抜け落ちちゃったのよ」
「……でも……そしたら、いつ記憶が戻……」
気ばかり焦る私に、かずえさんは"大丈夫よ"とばかりに、優しく肩を抱いてくれた。
「大丈夫……冴羽さんを信じなさい。今までどんなコトにだって、立ち向かって勝ち抜いてきた人でしょう?
頭部強打による、一時的な記憶の混乱は、誰にだって起こりうるコトなんだから。
ただ冴羽さんの場合、それがちよっぴり長引いてるだけ。
今にきっと、心配してたコトが嘘みたいに、呆気ないくらい記憶が戻るわよ」



ゆっくりと私を宥めるように話し掛けるかずえさんの言葉は、まるで砂に海水が染み込むようで。
敵を威嚇する逆毛をたてた猫みたいだった私の心が、穏やかに凪いでいくのを感じた。
「だから……ね?香さん。冴羽さんが元に戻った時、香さんが沈んでいたら、悲しむわ?
冴羽さんが大事にしてる香さんの笑顔こそが、冴羽さんを元に戻す、最良の薬なのよ……?」
ゆっくりと、噛んで含めるような言葉が心にしみる。
そう……そうよ。リョウの傍で泣いてたりしちゃ、何の解決にもならないわ。
くよくよしてたって、リョウの記憶が戻るワケじゃなし。
どうにかして"今この時(現状)"を乗り切らなきゃ。
そしてリョウの記憶が戻った暁には、ぎゃふんと言わせてやらなくちゃ。
"一人でよくやったな"……って、言わせなきゃ。



そんな決意にようやく心を落ち着かせ、改めてリョウの前に立とうと病室へ向かえば。
ベッドに半身を起こし、ぼんやりと窓の景色を見ていたリョウに出迎えられた。
「……よっ。香ちゃん、だったかな」と、意外にも素直に名前を呼ばれ、拍子抜け。
でもその言葉尻にも表情にも、いつものリョウらしさは見られなくて。
あぁ、まだ記憶は戻ってないのか……と、そっと吐息を落とした。
「……聞いたの?かずえさんに」
どうにかして笑みを浮かべながら、誰もいない病室の、ベッドの脇のスツールに腰掛ける。
「あぁ……。俺のパートナーだったんだって?」
本人には何等意識はないのだろうケド、"だった"という過去形にされたコトにちくりと胸が痛んだ。
「記憶……まだ?」
「……まぁね。さすがにそう簡単には信じられないだろ?
もし本当に俺のパートナーだったってんなら……キミは俺のコト、何でも知ってるのかな?」
嫌味ったらしく、意地悪げな瞳を向けてくるのは、まだ私をパートナーだと認めてない……信じられないという証。
どうして俺はこんな素人を
…って、自分で自分が信じられない……そう思ってるんでしょうね。


「……知ってるわよ、何だって。
いい歳のクセに、万年ハタチだとバカ言ってるコトとか、美女と見たらすぐもっこりするコトとか」
「ふぅ~ん……?」
「悔しいケド仕事は超一流なコトとか、食べ物に関しては、質より量。
胃に入るなら、ある程度のモノなら文句は言わないコトだとか」
「へぇ~……?」
"それだけ……?"と、口にしなくてもわかる意地悪な視線。
にやにやと、からかいの笑みを浮かべてるのが悔しくて。
小さく息を吸って息を整え、私は恭しげに最後の切り札を口にした。
「小さい時の飛行機事故がもとで記憶が無いコトとか……リョウって名前を、海原につけて貰ったコトとか」
「………っ!!」



飛行機事故、そして海原という名前が出た途端、漆黒の瞳がいっそう深みを帯び、細く鋭い視線をよこす。
教授やかずえさんからあらかた聞いてはいたんだろうケド、
リョウにとって、己のアイデンティティの一番重要な位置を占めるふたつのキィワードを私が告げたコトによって。
今まで半信半疑だった"私"という存在を、否が応でも認めざるをえなくなったみい。
「……ふっ……。どうやらホントに、俺のパートナーらしいな」
軽く俯き、悔しげに前髪をかきあげる姿が妙に色っぽくて。
こんな時なのに、思わずドキリとしてしまった。



「……ようやく信用してくれたかしら」
「……あぁ。まだ信じられねぇが……"そこ"まで知ってるとなると、認めるしかないだろ」
その言葉に、ふぅと肩から力が抜ける。
「しかし、何だって俺は……」
私の視線に気付いたのか、途中で口をつぐむケド。
みなまで言わずとも、その思いは十分過ぎるほど、よくわかる。
"何だって俺は、キミみたいな素人をパートナーにした?"
"何だってキミみたいな素人に、今まで多くを語らなかった'過去'を教えなければならなかった?"
リョウの胸の内に渦巻く思いが、手に取るようにわかる。
だってそれは、リョウを知る人、みんなに言われてきたコトだから。
あなたみたいな素人が……と、幾度となく蔑みの言葉と視線を受けてきた。
それでも私が傍にいるコトを認め、パートナーと名乗るコトを、リョウが認めてくれたから……。
だから私は、そんなリョウの傍にいたいの。
リョウが"私"という存在を選んでくれたんだから……その気持ちに、精一杯応えたいの。



「……それで?俺はどうすりゃいいのかな?」
「……へっ?」
「記憶にあやふやなトコロはあるが、身体はいたって健康だ。自慢のもっこりだって、準備万端」
"何なら試してみる?"とふいに甘い瞳で囁かれ、こんな時なのに胸が高鳴る。
「バカ言ってんじゃないわよ!」と、小突いてやれば
「……ってぇっ!!香ちゃん、顔はかわいいクセに、意外と暴力的なんだ。
かわいく恥じらうのはOKだケド、男に手えあげるのはNGだよ。女の子は損するだけ」"覚えときな……?"と、ウインクされて。
普段のリョウでないやり取りに、すっかり毒気を抜かれてしまった。



「……とっ、とにかく、ケガもたいしたコトないし、教授に話して、アパートに戻りましょ。
どうせ依頼はそう入ってこないだろうし……しばらくは、自宅療養ってトコね」
「自宅療養~?てコトは、香ちゃんが俺の不自由な身体を、手取り足取り、腰取りに加えて、もっこり取り~……」
「ピンピンしてる健康優良児が、どの口でバカほざくかぁ~っっっ!!!」
一応ケガ人だったというコトも忘れ、いつものようにハンマーを振り下ろすものの。
思いがけず、会心の一撃をひょいとかわされてしまった。
「……っと、危ね」
「………!!」
いつもらしいやり取りにうっかりしてたケド、リョウが普段のリョウではなかったコトに、今更ながら気づかされる。



「へぇ~素人にしちゃ、なかなかやるモンだな」
「……素人……」
会心のハンマーをかわされたばかりか、普段、自分では十分にわかってたハズなのに、
リョウの口から素人(そう)と言われたコトがショックで、しばし、言葉をなくしてしまう。
ううん、素人なのはホントだし、ハンマーだって、リョウならホントは、ちゃんとかわせるハズ。
リョウ程の男がハンマーの餌食になってたのは、私に付き合ってただけなのよ。
私なんて結局は、リョウにとってパートナーでも対等でも何でもない、ただの足手まといなだけなんだわ…。



普段見ないようにしてたコトをあからさまに目の当たりにさせられて、瞬時言葉をなくしてしまう。
でも、そんな胸にわだかまる思いをリョウに伝えるワケにもいかなくて。
一抹の寂しさを胸に抱えたまま押し黙っていたけれど、気付けば視界がふいに揺らぎ出して。
「……っ!!くっ……車の支度してくるから、リョウは教授にひとこと言ってきてね?」
「……おい……かお……?」
異変を察知したらしいリョウが呼び掛けるのを背に聞きながら、
渦巻く感情と、それに伴う表情(かお)を見られたくなくて、足早に病室を後にした。



今まで普通にしてきたコトが、まるで砂で出来たお城みたいに、さらさらと足元から崩れていく。
リョウと暮らしてきたコトも、リョウのパートナーとしてきたコトも。
すべては夢か幻だったのかもしれない。
銃もまともに撃てない、己の身も満足に守れない。
そんなのプロとは言えないわよね。
そんなのリョウには、足手まといな存在だけよね……。
至極当たり前のコトなのに、今更実感するリョウとの壁。
普段何気ない暮らしの中で、何等気にせず過ごしてきたケド。
やっぱりリョウと私じゃ、合わないの?
やっぱりリョウと私じゃ、住む世界が違うの?リョウと……一緒にいちゃ、いけないの……?
駐車場まで走り抜け、キィを回して運転席に滑り込み。
誰もいないのをいいコトに、零れる涙を隠すことなく。
あふれる心の叫びを隠すことなく、泣き続けた。



…コン、コン……


不意に耳元近くに響く音に驚いて顔を上げれば、運転席の外に立つリョウの姿。
いつものとおりジャケットを羽織り、左手をけだるげにポケットに突っ込みながら。
開いた右手で、運転席のウインドウをこつりと叩く。
そんな姿でさえ無性に愛おしくて、この姿を見られなくなる……離れなければいけなくなると思ったら、
きゅうと胸が締め付けられるような痛みが走った。
「……ど、どうしたの?教授、帰っていいって……?」
頬を流れる涙をくいと拳で拭い、すんとひとつ、鼻をすすって声を調えてから外に出る。
まだ少し冷たさの残る外気が、涙の跡をひんやりと撫でていくのが悔しくて。今度はごしごしと拳で拭った。



「……悪かったな」
たったひとつ、小さく呟かれた言葉。
いろんな意味が込められてるのだろうケド、それが何を意味するのか……
記憶のあやふやなリョウをこれ以上戸惑わせてもしかたないので、ふるふると首を振る。
「ううん……大丈夫。何でもないから」
「いや……俺が悪かった。お前を不安にさせちまったからな」
「……え……?」
そこにあるのは、少し照れたような、気まずげな表情(かお)。
その甘さを含んだ視線に、思わずとくりと胸がなったけど。
ううん、そんなコトより、今、私のコト、"お前"って言った?
それに何だか、さっきまでのよそよそしい、他人行儀な堅苦しさが無くなって。
そう……何だかまるで、いつものリョウのような……。



「俺ともあろう者が、階段から転げ落ちて記憶を失うなんざ……ったく。シャレにもならねぇ」
「……リョウ?もしかして記憶……」
「……あぁ。すっかり元通り。俺は万年ハタチのもっこりリョウちゃん♪
で、お前は、鬼より恐いハンマー使いのパートナー……だろ?」
にやりと笑う、嫌味なまでのその笑顔は、まごうことなく、いつものリョウの"それ"で。
その憎たらしいまでの自信満々な笑顔に、我を忘れ、思わず飛び付いてしまった。
「リョウ……っ!!よかった……よかった、リョウ……っ!!」



「悪かったな、心配させて」
「よかった……でも、ホントにもういいの?」
「あぁ。お前がしかめっつらして逃げ出してったんで、すっかり目が覚めたわ」
「しかめっつらって……!!」
「まぁーったく、恐かったぜぇ?まるで鬼みてぇな、すっげぇ形相でさ」
肩をすくめ、大袈裟に両手をあげてみせるケド。
そんなおちゃらけたポーズのあと、ふいにくしゃりと頭を撫でられた。
「よりによって、今日この日にこんなコトになるなんて、な。……すまん」
頭を撫でる手つきは限りなく優しいのに、その瞳には一抹の憂いがあって。
そんなリョウは見たくない、悔しいくらいに自信満々なリョウが見たいと、首を振る。
「ううん……いいの。元のリョウに戻ってくれたなら……それでいいの」



「ばぁーか。無理すんなって。"よくも私のコト忘れたなっ!!"って、素直に怒りゃいいんだよ」
「そんな……」
「でも、まぁ……あれだな」
「………?」
私の髪の毛をくしゃりと一度、かきまぜて。
その手を躊躇しながら、己の口元に持っていく。
「……お前の涙にやられたよ。正直、あれで目が覚めた。さすがは俺のパートナー……だな」
照れ臭そうにそう言って、すっと細めたその漆黒の瞳から、優しくやわらかな視線を送られた。
「リョウ………っ!!」



パートナーとして、認めてくれるの?
これからもずっと、リョウの傍にいていいの……?
「……悪かった」
再度、ぽつりと呟くような謝罪の言葉。
それが私という存在を忘れたコトへの謝罪なのか、
先程、私をひどく傷つけた言葉への"それ"なのか…は、もう、どうにでもよくなって。
リョウが私という存在を忘れてしまう…なんて最悪の誕生日なんだろうと思ったケド。
でも、リョウが私をパートナーとして認めてくれてるなら……傍にいるコトを許してくれるのなら。
もう、何もこわくなかった。
それだけで、もう十分な誕生日のプレゼントだった。
「……ったく……しょうがないわね」
あふれ出てきそうな涙を指先で拭いながら、すんと鼻をすすって笑顔を見せて。
渋々という体で承諾のセリフを吐いて苦笑してみせれば、照れ笑いしたリョウの顔とぶつかって。
お互いくすりと、笑みをこぼしあう。
「おかえり、リョウ」
「……ただいま、香」





END       2010.3.31